顎の疲労感を軽減させた
噛み合わせ治療の例
40代 / 女性
2018年-2019年症例
治療経過
下前歯の並びが多少ねじれてますが、全体的に綺麗な歯並びと言えるでしょう(資料1〜3)。ただしかみ合わせをよくチェックすると、顎関節に対して負担を与えやすい決定的な接触が奥歯にありました(資料4〜7)。
咬合調整前
黄丸の中の青いマークが、歯軋りを邪魔して筋肉の疲労の蓄積を激増させる極めて不良な歯の接触部位です。
噛み癖は左だそうですが、右で食物をの噛みにくい理由は、資料5の黄丸 a の接触があることが最大の原因でしょう。左右の筋肉バランスが崩れを他の筋肉が補おうとして、結果的に首方周囲の筋肉にまで余分な疲労が蓄積しているということが想像できます。
咬合調整後
調整後の記録が資料8〜11です。筋肉の疲労が溜まりにくくなるように青くマークされていた不良な接触を削除しました(黄丸)。それだけではなく、さらに噛みやすくなるように、上下の奥歯ができる限り点で接触するように、精密な調整を行いました。
検査記録
咬合調整前
調整前の咀嚼運動の顎の動きです。資料12において、緑のラインが右咀嚼ですが、右から左に円を描くような動きを示します。青のラインが左咀嚼です。左右の咀嚼運動の動きを重ねると、極端にハの字に広がっている運動ラインだということがわかります。
資料12 調整前の顎の動き
咬合調整後
かみ合わせの調整で顎がスムーズに動くようになりました。それまでの右咀嚼(緑ライン)は円を描くような動きでしたが、資料13を見ると明らかに縦に噛む動きに変化しています。機能が改善したと言えるでしょう。左咀嚼の動き(青ライン)もほぼ対称的な動きになりました。
資料13 調整後の顎の動き
治療概要
治療費
この方は比較的まとまるのが早く、治療時間は通常よりも短くてすみました。
顎機能検査(治療前) 10,800円
咬合調整(1回目) 5,400円
咬合調整(2回目) 3,240円
咬合調整(3回目) 3,240円
顎機能検査(治療後) 10,800円
合計 33,480円
治療担当
歯科医師 高坂昌太
関連リンク
歯ぎしりと顎関節症
顎関節症の治療 嚙み合わせ調整