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噛み合わせ治療 2

噛み合わせ治療
(咬合調整)とは

歯を削って噛み合わせを調整する
​咬合調整

顎がずれるほど悪い噛み合わせではないけど、顎関節や筋肉にストレスが集中し、耐え難い不快感が生まれやすい噛み合わせがあります。先に申しましたが、顎を横にずらした時の奥歯の接触が、歯や歯槽骨の問題だけでなく、筋肉にも機能異常や苦痛を生む原因になりうるのです。

 

顎の位置にずれがあれば矯正治療が適応です。顎の位置は悪くないけど、顎を左右に動かした時の上下の歯の接触が問題なら、そこだけを削って当たらなくする調整、いわゆる咬合調整(噛み合わせ調整)が有利な方法となる場合があります。

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噛み合わせ(顎関節症)の
咬合調整の実際

極めて単純化してご説明いたします。縦にカチカチ噛んだ時のあたりが赤マーク。ここを削りすぎると歯の高さのバランスが狂い、ひいては噛み合わせ狂わせる可能性が生じます。顎を横にずらした時に接触した部位が青マークです。この接触が諸悪の根源になるのです。

咬合調整とは、赤マークの面積を小さくしながら、青マークを削って当たらなくするのです。しかも色のついた箇所をただ削るだけでなく、より咀嚼しやすくなるように(筋肉に無駄な力が必要のなくなる)形を整えながら削ります。診断も大事ですが、歯科医師には道具と腕が必要です。高さを揃えるだけではありません。歯の形を整えるためでもあり、細心の注意が求められる極めて繊細な調整です。

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咬合調整の効果

噛み合わせの調整は顎の動き全般を整えます。調整前、まず動きに異常がないかを確認しなければなりません。咀嚼時の運動経路を確かめます。円を描いたり、上下の動きにまとまりのない運動路を描く時は、噛み合わせのどこかに問題が隠れています。赤と青の噛み合わせマークのチェックが必要です。

咬合調整後の検査も、実際の変化を確かめるためにとても重要です。不必要な接触をなくし咀嚼しやすい形に整えたら、下顎の動きはすぐに変化します。患者さんの不快な症状がなくなるとともに下顎の動きもポジティブな変化を示していることが確認できれば、患者さんもより安心できるでしょう。

ここでは咬合調整のご説明をしていますが、もっと治療範囲の広い被せもの治療や矯正治療の評価にも、同じ診断方法を活用しています。

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咬合調整前

上下的な動きのまとまりのなさが目立つ。どこで噛んでいいか分からない状態。筋肉の疲労も溜まりやすい噛み合わせがあった。

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咬合調整後

上下的な動きがまとまる。噛むべき位置が明確になり、筋肉の疲労も溜まりにくい楽な噛み合わせになった。

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咬合調整前

円を描く咀嚼運動の経路。顎の動きに無駄な要素が多い。噛み合わせの問題が機能に影響お与えていると診断できる。

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咬合調整後

方向の動きに変化した。無駄な動きがなくなり、下顎が楽に動かせるるようになったことが、デジタルデータでも縦現れている。

勘とデジタル

最初にして最小の咬合治療とは、「咬合調整」です。咬合治療の第一歩目から方向性を見誤ってはなりません。直感は瞬時に解答を導き出します。経験に基づく臨床の勘は顎関節症治療においてもコンピュータより的確な場合も多いです。しかし一方で、ただの思い込みに過ぎない場合もあるかもしれません。

 

高坂デンタルオフィスでは勘を肯定しながらデジタルデータで不確実要素を埋め合わせる総合的な判断を下しながら、噛み合わせ(顎関節)治療に取り組んでいます。

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